国会前、小林節名誉教授が若者に語りかけた言葉

小林節 名誉教授

国会前 SEALDs の抗議行動で激励  2015/06/05(金)

(動画 00:35~03:33/03:47)

 

小林 節 名誉教授

集会を開いていると記者から教えてもらって,多少なりとも激励に参りました。教授らしく,3つのことをお話します。

私が今,この安保法制で反対してますとね,必ず言われること。

ひとつは,「憲法を守って,国が滅んでどうするのか」と必ず言われます。

これに対してきちんと答えられないと,まずいですから。

それはですね,70年間,憲法9条で専守防衛でやってこれて,大国日本はですね,専守防衛で身を守ることが,世界の迷惑にならないんです。

だからこれで行けるんです。

間違ってこのまま「世界の警察」までやってしまったら,アメリカと同じで,経済的に滅びるし,世界中を敵にまわします。

専守防衛が賢い防衛手段であるということを,しっかり主張しかえしてください。

 

で,もうひとつですけれども,自民党と議論していて,とても情けないのは「あんた,うるさいな」と,「今はそんな議論してるときじゃない」って必ず言われます。


だけども,そう言いながら憲法を政治家が無視する習慣がついてしまうと,これは民主国家ではなくて,独裁国家になってしまうんですね。

だからここは許さないであげてほしいと思います。

 

そ れで私ももう最早66歳の年寄りで逆に君たち世代のために善よきものを残さなければと闘っておりますけれども,君たちも,連綿と続く民族のなかで,さらに 次の世代への責任があります。こういう歴史の流れの中で,「次の世代への責任をとる」という思いで,闘っていただきたいと思います。 以上です。どうもお 騒がせしました。


頑張ってください。<拍手>

 

記者

違憲かどうかについて,一言。

 

小林 節 名誉教授

決まってますよ。

憲法違反ですよ。

9条1項は,いろいろ意見の違いはあるけれど,少なくとも侵略戦争は許していない。

で,第2項で,軍隊と交戦権を認めていない以上,日本の自衛隊は海外でドンパチやったら,それは,海賊か山賊になるんです。

 

よろしいか。

 

だから我々は,今の憲法のもとでは戦争する資格はない。

したかったら,憲法を改正してやれ。

これが私のもともとの立場で(ある)。

 

それに賛成・反対の議論も公平にやればいいだけのこと。それをすっ飛ばすことが問題だ。

今,手続き論に,またうつりましたけれど,二重に間違ってますよ。

 

ですから今,細かな議論の違いは,ここでするのやめましょう。分裂しちゃいますから。

 

とにかく,憲法違反の手続きを踏むこと1点では,誰でも賛成できるでしょ。この点で,安倍内閣の暴走を止めたいと思います。

よろしくお願いします。